資格商法の中途解約
俗に「サムライ商法」と言われる資格商法ですが、法律上では「電話勧誘販売」と呼ばれるものに大きく分類されます。
資格商法の典型的な特徴としては
最初は電話などで執拗な勧誘をする。
会社の中で特別にあなたが選ばれたなどいう
自己啓発的な言動でいまやらないとオチこぼれになるなど不安にさせる。
過去の契約が残っていて契約義務があるなど二時被害も目立つ。
教材は非常に高額。
電話のみで契約成立だと言い張り強引に書面サインを迫る。
などがあります。
資格商法の問題点は主にこのような点にある。
販売目的の隠匿〜電話勧誘では勧誘の冒頭で契約目的を明示するように義務付けがあります。ただこの時点で商品を売りつけようなどの本当の目的は告げない。また会社名も略称や偽名等を用いる事も多い。これは特商法において禁止行為として規制されている。
長時間迷惑勧誘〜勤務先に何度も何度も電話が来て周りの目が気になり断ることができない。またなかなか切らせてくれずついつい了承してしまう。
クーリングオフ妨害〜クーリングオフ期間中は頻繁にやり取りをして期間経過を狙う。又は電話内で「クーリングオフはできない」など圧力をかけてできないように萎縮させる。そもそもクーリングオフについて説明をしないケースが多い。場合によってはクーリングオフ妨害行為ともいえる。
商品の価値〜教材を買わせるが、実際には市場価値に比較すると高額な事が多い。
二次被害〜一度契約すると名簿が流出し悪質な二次被害業者から換羽卯電話が頻繁に来るようになる。
以上は代表的なものですが、この他にもかなりいろいろと騙し技はあります。解約請求時に脅す、スカス、騙すは日常茶飯事ですね。とにかく数多くある悪徳商法の中で、一番悪質であり、かつその後まで辛い商法がこの「資格商法」です。
具体的にどのように解約に向けて動くのか?
まずは契約に至るまでの呼び出し方法、勧誘文句、経緯、セールストーク、商品価値などいろんな要因を個別に挙げてゆきます。
その上で業者の不当な点、こちらに有利な点を探し出して解約協議へ向けての準備をしてゆきます。
特に電話勧誘の際のセールストークに不当な点が目立つ、契約書類との矛盾性などをついてゆきます。
<事例紹介>
以前より電話が会社に来ていました。
あるとき電話をとると私の会社の
取締役から特別に推薦を受けて電話しているとのこと。
会社の経営陣を育てるために特別に
かけているらしい。
私のほかにも会社内で18名が推薦をうけて
既に16名から申込を受けた。
なのであと私と一人だけとのこと。
どの取締役かと聞くと、それは今は
お答えはできないがそのような筋からの
話だといい、いかにこれからの
世の中で出世するためにスキルや技術が
必要かと説明してきた。
そこで、電話勧誘に負けてハイというと
後日契約書類が届いた。
みると○○サクセスという教材だった。
80万以上もする高額教材だったので
びっくりして連絡をとるとそのような
金額は今は高額かもしれないが
出世すればすぐに元が取れるもの。
上司よりの推薦で連絡したので
断るとこの先にも響くかもしれない
など言われてしぶしぶ購入した。
だ後ほど直属の上司にこのような
ことが会社としてありえるのか聞いたら
全くありえないとのこと。
騙されたと解かり解約したいと
思った。
このケースでは、不当な説明文句、会社の総務部との連携、商品の未使用などから支払停止の抗弁と書面通知を行い解約することができました。
<事例紹介>
この手の勧誘電話を受け続けて10年の私です。被害者になりそうな方の助けになれば幸いと思いコメントします。
以前どこからともなくかかってきた勧誘にかかってしまいました。その時の詳細は詳しくは述べませんが、その2〜3年後の二次被害勧誘電話は壮絶でした。最盛期には一日に4件の電話に対応させられた事もあり、一回の電話も長く、周りの者から白い目でみられているような気はするし、とても仕事に集中できるような環境ではなくなりました。内容については決まり文句で、名簿の削除もしくは受講の打ち切り手続きなどの内容で、何か変に責任を感じてしまい、事情を何も知らないので信用してしまいそうになりました。幸いにもインターネットでいろいろ調べた結果、似たような事例が数多くあり、はたと我に返り、同時に吉田行政書士事務所にも相談に行き、冷静になることができた記憶があります。
この手の電話は一種非常につらいです。腹立たしさと同時に、下らない勧誘に騙された自分は情けないし、「なぜ自分のところにだけ」というような自己嫌悪に陥ってしまいます。以前の電話に対して「こんな事やってるおまえは蝿のようなクズだ」と罵ったところ「最初に引っかかるお前がマヌケなんだよ」とか「これからずっと勧誘されて、楽しいぞ」などと逆に罵られ、そのときは悔しくて悔しくて自分がイヤになりました。
これが正確な情報を得ていない人は錯誤状態に陥ってしまうとおもいます。もっとも、そこが業者の狙い目でもあるのでしょう。特に相手が職場の場合、特に若い人の場合は私用の電話もできないでしょうし、ついつい曖昧な返事をしてしまう。そこが狙い目ですね。とにかく辛いです。こんな事がいつまで続くのか?と先行不安になってしまいます。とにかく、この手の電話に対応るには、まず自分を見失う事の内容にすること。勧誘の実体の情報を多く得ること、精神的に相手に負けないように強く出ること、それに職場の理解者を作ること、ですね。とにかく精神的プレッシャーで押しつぶそうとしてきます。でも言っている事はほとんど嘘なんだと解っていれば自分が冷静で居られるでしょう。今ではそんな電話はほとんどこなくなりましたが、たまに掛かってきます。いわゆる一生ものかもしれません。しかし、どんな勧誘でも全部断ったる、の意気込みで頑張ればそのうち減ってくるくらいに考えていかなくてはならないでしょう。下手に二次被害に引っかかるとさらにカモにされてしまうことは確実です。
でも未だに解らない事があります。名簿はどこから出回っているのか、という事です。業者がほとんど同じクループという話もありますが、なぜ、集中して何社も狙った様に電話をする事が可能か?これは未だに完全には解りません。知っている方は教えてください。